夏の終わりの旅-1日目/福岡-高森

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旅に出る日の朝は、大概目覚ましよりも早く目が覚めるのだけど

今日に限っては、眠れないと行った方が良いだろう。昨夜9時過ぎに

床に入ったのだけど、なかなか寝付かれずとうとう12過ぎには目が

冴えてしまって、そのまま、起床時間を向かえてしまった。睡眠不足、

3週間ちょっと自転車に乗っていない練習不足、そして見知らぬ道への

不安・・・。そんなものを心に抱えたまま、今回のツーリングは、

静かに幕を開けていった。

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※ツーリングの写真はこちらです
外環状線を走り、福岡大学のトンネルをくぐり、弥生坂から春日市を抜けて

鳥栖有料道路を目指す。5月のツーリングでは大雨の中を帰ってきたこの道も

今日は頭上に細い三日月とオリオンを映し、私達親子の旅立ちを祝ってくれて

いるようにさえ思えてくる。料金所を抜け、アップダウンの続く広い道を走り

続け、やがて鳥栖へはいると今日最初の朝日が家並みの向こうから昇って来る。

先程まで少し緊張気味だった娘も、朝日の明るい日差しを見ると、元気を取り戻

したかのようにニコリと笑っている。今日から始まる南九州への長い道のりだが、

果たしてどこまで走れるのか、今回ばかりはまるで見当がつかない。とりあえず、

菊池の実家まで走ってみて、それから先のことは、その時のコンディションを

見ながら考えることにしよう。

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鳥栖を抜けて平地を気持ち良く走り続ける。筑後川を渡るとここから始まった

いくつかのツーリングがいつも思い出される。初めて走った原鶴からのツーリング、

そして輪友を送った春のオフ会、耳納山から星野、黒木を巡った先日のツーリング。

それらの旅を見守ってきたように、今日も筑後川の流れは静かに私達を見送ってくれる。

久留米市内にはいると次第に車の数が増えてきて、国道209号線にはいると通勤時間と

重なって、大型ダンプや道幅一杯に走ってくる大型クレーンを避けながら、走ることに

なる。幹線道路は行く先が分かりやすくて良いのだけど、車との干渉が避けて通れない

ところが難点だ。

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それでも船小屋温泉当たりまで来ると、ずいぶんと車の数も減って、道路脇の風景を

楽しむ余裕も出来てくる。ゲンジボタル発祥の地と書かれた看板や矢部川に掛かる

鉄橋など、始めて見る風景に娘の目も輝いている。国道209号線から瀬高で国道

443号線へと道を変え、街並みがとぎれてくると風景は穏やかな田園の趣へと

姿を変えて行く。

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九州道をくぐりしばらく走ると熊本県南関町へ入る。ここらも道沿いに良い風景が

拡がっている。まだ青々とした水田や小さな里芋畑、道端に丁寧に祀られた小さなお地蔵様達。

こんな風景の中にいると、自分がいるのが現在なのか過去なのか、ふと分からなくなって

しまいそうになる。ここにいるのは確かに今の自分なのに、ここから見える風景はずっと

過去の心象風景ではないのだろうか・・?そんなデジャブにも似た感覚に、襲われることがある。

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南関から山鹿に抜けるあたりから暑さが厳しくなってくる。緩い坂道を登りながら、

次第に娘のペースが落ちてくるのが、離れていても伝わってくる。山鹿市内に入ったら

足湯にでも入ろうと、娘を元気づけてまた再び走り始めるが、今回のツーリングは

走行距離よりもこの暑さが一番の難敵になりそうだ。山鹿市内の無料の足湯はぬるく

てこの暑さのなかでは、かえってそれが気持ち良く感じてしまう。浴槽の縁に腰掛けて

丁寧に脚をもみほぐしてみるが、まだ、思ったよりも疲れは出ていないし、ペースも

予定より30分ほど早く付いたので、菊池の実家で短いお昼寝が出来るかもしれない。

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山鹿を出ると熊鹿(ゆうか)サイクリングロードを通って、菊池へ向かうことにする。

このサイクリングロードの山鹿周辺は住宅の庭先を通る様な道になっているので、今

まで走ってきた自転車道とは一風趣の変わったサイクリングを楽しむことが出来る。

そして住宅街を過ぎると、おだやかな田園風景が拡がり、その風景が次第に見慣れた

故郷の色へと姿を変えて行く。菊池川を渡ったところで自転車道から離れ、川沿いの

道を上流へと走り菊池を目指す。途中娘の後輪がパンクしたが、それでも実家には予定

よりも早く付いたので、昼食後30分ほど昼寝をすることが出来た。夏のツーリングは

こうやって、昼寝するくらいの余裕が必要かもしれない。なにせ、暑さの疲れは

思ったより以上に、ダメージが大きい。

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昼寝を終えてすっかり元気になった娘とまた、猛暑のなかを走り始める。ここから先は

コンビニ毎に休憩するくらいのつもりで走ろうと心に決めると、不思議と気持ちが楽になり

、暑さを楽しむ余裕さえ出てくるようだ。大津バイパスを走っていると、遠く方で雷のゴロ

ゴロという音が不気味に響いている。雨雲の位置を探ると、幸いと行く先の方には黒い雲は

今のところ無いが、今日はいつ夕立が落ちてきても不思議ではない。道の駅大津で休憩して

いると西原村の辺りが真っ黒になって、雷がいくつも筋を引いて雲のなかで光っているが、

まだ、こちらに来そうな気配はない。このまま、降らずに走れればいいなと祈りつつ、立野

へと続く坂道を登ることにする。

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立野へはこれで3回来たことになるのだけど、来るたびに坂道が楽になって行くのがよく分かる。

立野から阿蘇大橋を渡り、緩やかな坂道を登りながら今日の宿泊地の高森を目指すわけだが、

ここらまで来ると、風がさわやかで気持ち良く、今までの暑さや坂道の疲れを忘れさせて

くれるようだ。そして、風に乗ってくるヒグラシの声の美しいこと。一足先に秋が訪れる

だろう、阿蘇の夏の終わりを惜しむようなその歌声に包まれながら、南阿蘇の牧歌的な風景

が出迎えてくれると、1日目の旅も終わりが近い。ペンションへ登る坂道から阿蘇五岳の方

を眺めると、先程までの雨雲はすっかり消えて、夕焼けさえ見えていた。

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ペンションについて、宿泊手続きを済ませ、汚れたウェアを洗濯機に放り込むと、

宿のオーナーが近くの温泉まで車で送ってくれた。帰りも連絡をすれば、向かえに

来て来てくれるらしい。こういうサービスは、疲れた身体には最高に嬉しい。温泉も

広く気持ち良く、料金も村内料金ということで親子で300円で入ることが出来た。

温泉に入った後、近くのお店で夕食をとるが、ここも値段が手頃で、特にご飯が美味

しかった。迎えの車を待つ間、コンビニで明日の朝食用のおにぎりと寝酒を買い、

駐車場にでると、もう風は秋のさわやかな佇まいに姿を変えていた。

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9時から始まる天文台の天体観測を待つ間、ベランダに出て夕涼みをしていると

高森町の方から花火が上がっている。オーナーに聞いてみると、ちょうど今日は、

高森町の夏祭りらしい。まるで旅の初日を祝ってくれるような色鮮やかな花火を

楽しんだ後、ルナ天文台へ天体観測へ向かう。少し雲はあるものの、天文台の

人が説明する夏の大三角形や、蠍座、射手座、そして娘は始めて見る天の川に

驚いていたようだ。巨大な反射望遠鏡では織姫やリング星雲、球状星雲、色鮮やかな

双子星などを見ることが出来たが、図鑑と違って生で見る遙か遠くの星達の姿は、

きっと、娘の心に何かを残したことだろう。


旅の初日、いつものツーリングとは違い、たくさんのイベントがあったが

その一つ一つが、娘の心を大きく豊かにしてくれることを願って眠ることにしよう。

さわやかな阿蘇の風が入ってくる宿で見る夢は、きっと幸せな夢になることだろう。


福岡-鳥栖有料道路-久留米-瀬高-南関-山鹿-菊池-大津-立野-白水-高森

走行距離 161㎞ 平均速度 19.3㎞/h

福岡出発 am4:00 ~ 高森到着 pm6:00
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