海が見たい午後

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お昼過ぎ、遅い昼食を食べた後、ベランダでぼんやりと外を

見ていると、急に自転車で走りたくなってしまい、プーリーを

組み立ててチェーンを繋ぎ、あたふたと用意を済ませる。そんな

親父の姿を半ばあきれた顔で見ている娘に”夕方まで帰る”と

言い残し走り始める。さて、どこへ行こうか・・?とりあえず、

今日は海を見よう。そんな単純な動機が似合う、午後のポタリング。

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向かい風の中、糸島の海まで走ると、沖合に数隻の貨物船が停まっている。

きっと外海は時化ているのだろう。その海から吹いてくる風は、濃い潮の

匂いがして、季節が一気に秋へと傾きかけたようにさえ感じてしまう。

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海岸線に立ってしばらく、白い波頭が立つ海を眺める。穏やかなときには

見えない浅瀬に沿って大きな波頭が立ち、その向こうのぼんやりと見え

ている百道のビル群が、なんだか幻のように見えてくる。

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岩場に押し寄せる波も、次々に白いレースのような模様を編み上げては

ほどき、また新しい模様を編み上げて行く。黒く濁った海の色に、鮮やか

なレースの模様。それがまるで踊り子のスカートの裾のように翻っている。

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二見浦まで走って、さてどうしようか?とまた思案するが、今日はもう少し

走っていたい。その気持ちのままに、またペダルを漕ぎ出すと、風が背中を

優しく押し出してくれる。その風もまた、潮の香りに満ちている。

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このままどこまでも走っていたいのだけど、芥屋の大門で今日のポタリングの

句読点を打つことにする。波の荒い防波堤の上には数名のカップルが腰掛けて

いるが、彼らの目に映る海と私の目に映る海は、同じ色をしているのだろうか?

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芥屋から引き返すと、風が薄いカーテンのように身体にまとわりついてくる。

そんなときはあせらずに軽いギアで回すのが良い。終わらない坂道がないように

吹き終わらない風もない。ツーリングの中で得た経験が、無意識にそうさせる。

そして疲れたら降りて休めばいい。だれも責めないし、誰も笑わない。

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立ち止まると、また別の風景が見えてくる。名も知らない白い花。笑ったような

その姿に、こちらまでほほえましくなってしまうが、さっきまでどれだけたくさん

花を見過ごしてきたのだろう。走り出すのにも勇気が要るように、また立ち止まる

のにも同じ勇気が要る。立ち止まらなければ見えない風景。それもまた、自転車が

教えてくれる風景なのかもしれない。

p1190111.jpg


再び二見浦に戻ると風は益々強くなり、波を大きくうねらせて行く。次第に夕暮れ

て行く光の中で、今日一日が終わりに向かって行くのを身体で感じる時間。

次第に我が家が恋しくなってくる気持ちを察してか、風もその向きを変えて、

優しく背中を押してくれるようだ。


走行距離 61.0㎞  平均速度 24.0㎞/h

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