気まぐれな旅/長旅へのプロローグ-2

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ここから先は初めて走る道なのだけど、道路標識だけで迷うことなく空港まで案内して

くれる。帰り道は迷わないかなぁと一瞬不安がよぎるが、1日の時間は長い。その時は

その時で、また考えることにして標識に導かれるままに、ペダルを漕ぎ進める。

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空港へ左折する交差点でお昼になったので、ここにあるコンビニで簡単に昼食にする。

このコンビニはイス、テーブルが備え付けられているので、買った食べ物をゆっくりと

食べることが出来る。食事を済ませ、コンビニの店員さんに頼んで、ペットボトルの水を

入れ替えて空港を目指すことにする。

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海の中に作られたこの空港までのアプローチは、当然のように海沿いの道を走り、海に跨る

所にこれも新しくできた橋が架かっている。緩やかな勾配を描くこの橋は、見晴らしも良く、

気持ち良く走ることが出来る。今まで吸ってきたゴミゴミしい排気ガスや埃を、振り落とす

ように、海風に身を任せて空港へと向かってゆく。

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空港に着くと、こじんまりした印象を受ける。土曜日なのに客足もまばらで、たくさん

停まっているタクシーだけが目に付く。ここまでの走行距離は96.4㎞、ほぼ予定通りの

距離を走ってきたことになる。ここから折り返そうか?それとも、さらに脚を伸ばして

別府へ行くのも良いし、中津から日田へ抜けて見るのも良い。そう思っては見たものの

急な出発で、明日の娘の都合もあるようなので、とりあえずここから引き返すことにする。

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再び橋を渡り空港へのアプローチを戻りながら、道路標識に書かれた地名と距離が、まだ

私を旅に誘っている。娘のそのことを話すと、ちょっと考えた後”また、今度ね”と軽く

あしらわれてしまう。やれやれ、これじゃ私の方が子供みたいだ。

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空港から小倉までの道は、向かい風に押されるものの、来るときよりも短く感じてしまう。

ここから遠賀川までは交通量の多い道なので、自転車の運転に集中することにして、

さっさと通り過ぎることにする。それにしても、今まで苦手と思っていた幹線道路だけど

今日はそれなりに楽しみを見つけている。これでまた、旅の引き出しが増えたような気が

して少し嬉しくなってしまう。

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遠賀川まで走って、このまま3号線を走って帰るのも飽きてきたところなので、ここから

遠賀川自転車道へ降りて、”あおのみち”を通って帰ることにする。走行距離は少し長く

なるが、まだ日は高い。そして暗くなればライトを付けて走ればいい。自転車道に降りた

とたん、娘の顔が生き生きしてくる。大きくうねる遠賀川の川面、風に揺れ西日に煌めいて

いる茅花(ツバナ)。海の匂いがする強い向かい風。そんな風景の中から、娘は元気を

もらっているようだ。

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娘の風よけになりながら遠賀川の河口まで走り、芦屋海岸に沿って延びる”あおのみち”へ

向かう。あおのみちへはいると、ちょうど海岸の護岸工事をしているらしく、入口から

2㎞くらいは工事用の鋼板が敷き詰められていて、せっかくの風景を台無しにしていた。

でも、その台無しさを差し引いても、この道から眺める玄界灘の美しさは何とも言えず

引き込まれるような雄大さがある。夕暮れの光を捉えるように、潮混じりの風に霞んだ

風景や荒れている海原が、古い一枚の絵のように見える時間。

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この道を通るたびに思うのは、海の表情の豊かさ。荒れ狂いながらも、優しい色をした

初夏の玄界灘に心を奪われるように立ち止まると、時はもう私の側から離れてしまい、

私と海だけの世界になってしまう。海鳴りの音、風の音、潮混じりの風、夕暮れの光、

その世界の中に小さな私がいる。

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先日の背振ツーリングで体長を壊した理由を、あれからずっと考えていたが、この

海を見ているとその理由が腑に落ちて来るのが分かる。きっと旅の最中では、先を

見たり背伸びをしたりしてはいけないのだろう。与えられた旅をあるがままの姿で

受け入れるためには、謙虚な気持ちで旅を向かい合わなければならない。きっとあ

の日の私の心の中に、おごりや高ぶりがあったのだろう。旅の神様は、それを見逃さない。

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