雨の通院日

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母の定期通院日のために、午前5時に家を出て高速道路を

大分へと向かう。冷え込んだ朝の雨の出発だが、自転車と

違い雨の降り込まない車の中では、まるで音の無い映画の

ように体温のない風景が流れて行く。いつもならば、季節

の風や匂いを少しでも感じてみようと開け放つ窓も、後部

座席に座っている母が居るので、今朝は冬の走りの雨の匂い

を嗅ぐこともない。この箱の中にいれば、こうやって五感が

少しずつ鈍ってくるのだろう・・そんなとりとめのないことを

考えながら、夜明け前の道を車は進んで行く。


P1100173.jpg

九重町を過ぎた辺りで雨も上がり、空けてきた空の下では由布岳

がどっしりと腰を下ろしている。まだ暗くてよく見えないのだが

山肌の木々はすっかり葉を落としてるようだ。出がけの雨で、今朝

は別府湾の朝焼けは見られないと思っていたのだが、雲に霞んだ

水平線から拡がる淡い朱色のグラディエーションを見ることが出来た。

P1100170.jpg


それにしても今朝は寒い。厚手のトレーナー越しに、湿った寒気が

肌に触れてくる。別府湾SAの歩道を歩きながら、冬枯れて行く木立

のシルエットや、まだ眠っているような別府の温泉街を、カメラと

記憶の中に納めて行く。

P1100168.jpg


病院には8時前には着いて、受付が始まる8時半までファミレスで朝食を

採りながら待つことにする。今日は血液検査もないので、外科の診察は

早く終わったのだけど、理事長先生の診察の待ち時間が長く、診察が終わり

薬局で薬をもらったのが午後1時前だった。今日の診察でも、まだ再発の

兆候は見られないらしいが、年が明けた一月に2年目の検査をして、その

結果で抗ガン剤を続けるかどうかを、判断することにする。幸いとここの

ところ母の体調が良いので、癌のことなど忘れかけそうになるのだけど、

まだ、母の身体の中には間違いなくガン細胞が眠っていることを忘れては

いけない。

P1100178.jpg


母の診察を待つ間、病院の近くの河川敷を散歩する。春になれば桜と菜の花が

咲き乱れるこの道も、色褪せた桜の紅葉が出迎えてくれるくらいで、ガランと

した感じを受ける。来春も安心してこの道の桜を母と見ることが出来ますようにと、

この空のどこかで見ているだろう神様にそっと手を合わせ、また病院への道を

たどることにする。

img20051201.jpg



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